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プロフェッショナル「安田和光」の眼

・日本の審美を考える(1)安田和光の考える審美とは
従来歯の治療は、「虫歯を治す」、「無いところに歯を入れる」など、機能回復が中心であった。

・歯を白くきれいにしたい。
・歯並びをきれいにしたい。
・歯肉をきれいにしたい。
・口元のバランスをきれいにしたい。

ところが上記のように現代社会にでは、美しさや見た目に対するニーズが高まり、歯科の審美性が求められるようになってきている。

私は基本的に、審美性すなわち美しさとは、「自然体」であると考えている。さらに言えば、美しい歯とは、基本に忠実な形態、機能、特性、そして全体のバランスを持ち合わせたものであると言えるだろう。全体のバランスとは、見た目の美しさに加え、ハッキリ話せる、よく噛めるといった機能が、健康面、そして精神面にもプラスに作用し、調和がとれているか、といったことだ。また結果として、全体のバランスのとれた「自然な状態」が、最も審美性を表現できているということになる。なぜならば、美しい笑顔や口元とは、その人の特性(個性)が表現されているものであるからだ。そもそも歯牙の進化も、人間の進化と共に環境の変化に対応してきた結果、今、あるべき姿になっている。そしてそれは、人間全体だけでなく各個人といったミクロな観点から考えた際、つまり各個人の特徴や個性とのバランスを考えた場合にも当てはまるのである。

【各個人の特徴、個性となる要素の例】
・歯の色、形状、大きさ
・噛み合わせの見た目
・歯肉の色、表面積
・顔の色、輪郭
・唇の色、リップライン、スマイルライン
・鼻の形、口元との距離
・年齢
・職業

これらのトータルバランスを考えた上で、一本の歯の色、形状、大きさから咬合傾斜角といった細部まで調和をとることで、初めて自然な美しさを表現できると言えるだろう。逆に、全体と調和がとれていない僅か一箇所のアンバランスが、患者様の本来の魅力を損なうことにつながるのだ。

私の考える審美には、各個人の特徴や個性を活かして魅力にすることは不可欠である。木を見て森を見ず、という言葉もあるが、歯だけにとらわれるのではなく、トータルバランスを考えて、ドクター、衛生士、技工士といったそれぞれのスペシャリストが協力し合うことが大切になる。トータルバランスによって、機能性に加え本来の美しさを持った口腔内が、短期でなく長期に渡り安定、維持されていく(Longevity)のである。